あっさり味と思いきや意外とコク有るスープで人気の牛バラ麺|九記牛腩

2013年5月25日

美味しい牛腩麺(牛バラ肉麺)が食べたくて、牛腩が美味しいということで有名なレストラン「九記牛腩」がある上環の歌賦街(Gough St)までやって来ました。

歌賦街には、出前一丁を使ったトマトラーメンで有名な「勝香園」という屋台の大牌檔レストラン、インテリア雑貨ショップの「HOMELESS」やアニエスカフェが有ったりと、色々とお店が並んでいるので、来れば何かあるという期待を裏切らないストリートです。

歌賦街の近くには、蟹がやたらと美味しかった「大班樓」や高級広東料理レストラン「名人坊高級粵菜」といったミシュランレストランや、昔からのレストラン「蓮香楼」があったりと、気になるお店が集まるホットスポットとなっています。

【他にも気になる付近のレストラン】

「九記」から歌賦街の道路を挟んで向かい側にある「勝香園」の方を見ると若干10人ぐらいの行列が出来ていました。いつも「九記牛腩」と長い行列を競い合っているので、どちらのお店に入ろうか、いつも迷ってしまいますが、今日は対面の「九記牛腩」の方へ向かいます。

【参考記事】 勝香園(上環) | 吹きさらしの屋台でトマトラーメンを。

この「九記牛腩」は香港で有名な牛バラスープ麺専門のレストランで、既に90年の歷史を持つ老舗レストランです。元々屋台レストランの大牌檔から始まり、1997年に上環の歌賦街にお店を構えるようになりました。
ちょうどお店に行ったのが午後3時頃でしたので、行列が無くなっていますが、お昼12時半の開店直後には、近くのサラリーマンとかで長ーい行列ができるので、ランチの時間帯は長蛇の行列を覚悟していかなくてはなりません。

お店の中は、茶餐廳のような感じで、小さな丸テーブルが5つくらいあるのですが、いつもお客さんが絶えないので、もちろん相席ですよ、という空気で、お店の人に席に案内されます。

メニューは、テーブルにあるのを見て選びます。色々とメニューが並んでいますが、お客さんが注文しているのは、スープが透明な上湯牛腩麺とカレーベースのスープの咖哩牛筋腩麺のどちらか。

透明スープか、カレースープの二種類のスープに加えて、河粉・粗麺・米粉・伊麺の4種類の麺から一つを選びます。麺は各々こんな感じの特徴です。
河粉:お米で作ったフォーのような白い幅広の麺、粗麺:幅広で若干黄色くてよれよれしている平打ちの麺、米粉:ビーフンっぽい透明で細い麺、伊麺:若干幅のある真っ直ぐな麺

飲み物メニューもあり、ここでも「九記絲襪奶茶」という名前で香港名物のパンストミルクティ(ホット:16香港ドル、アイス:19香港ドル)を置いています。他にもコーヒーと紅茶を合わせた鴛鴦茶や檸檬茶(レモンティ)などなどのドリンクメニューが充実しています。
ここ、九記でも檸檬珈琲(レモンコーヒー)を発見。省略して、「檸啡」(ニンフェー)と上手く注文出来れば、格好良いものです。

さて、注文してから1分ほどでクリアスープの方の牛バラ麺がやって来ました。そんなにポーションが大きくなく、小腹が満たされるという感じの分量です。欲張って1人で2つ食べてもいけそうな感じです。

ちなみに、今回は麺を河粉にしたので「上湯牛腩河粉」という正式名称になります。

ちなみにお値段は、伊麺だけ2ドル高くて、こんな感じになっています。
上湯牛腩河粉・粗麺・米粉 36香港ドル
上湯牛腩伊麺 38香港ドル

河粉はこんな感じの麺で、柔らかくて、ツゥルツゥルしています。

スープは、その色味からサッパリした味かと思いきや、牛バラなどの肉を漢方薬と一緒に毎日8時間も煮込んでいるらしく、牛バラの脂やら牛の髄やらから出たエキスで、放っておくと表面に膜が張ってしまうぐらいに濃い味となっています。濃厚。

そして、牛バラ肉は、柔らかく煮込まれていて、あっさりした中にも旨みがギュっと詰まったなかなかの美味しさ。そりゃ、人気があって、長い行列ができるわけです。

カレー味も食べておかないといけないな、というわけで、カレースープの咖哩牛筋腩麺も頼んでみました。ちなみに、クリアスープの上湯牛腩麺」と同じお値段でした。

咖哩牛筋腩河粉・粗麺・米粉 36香港ドル
咖哩牛筋腩伊麺 38香港ドル

こちらは、麺を「伊麺」にしてみたので、正式名称的には「咖哩牛筋腩伊麺」になります。

で、早速いただきます。
かなり牛バラ肉がごろりと入っていて、ボリューム満点です。そしてこちらのカレースープの方にはクリアスープには入っていなかった牛すじもゴロッと入っています。
スープはピリッとほんのり辛口で麺が進む美味しい味付けです。例えると上等なカップヌードルのカレー味です。ん、上手い例えなのかどうなのか?

「上湯牛腩河粉」と「咖哩牛筋腩伊麺」の二種類とも期待を裏切らない美味しい麺でした。香港ローカルグルメの一品として、是非とも、試されてはいかがでしょうか?

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