香港では日清食品の「出前一丁」がスーパーやレストラン、家庭の食卓など至る所で見かけるこことができます。
香港において、「出前一丁」は、ゴマ油のついてくる普通の麺だけにとどまらず、マカロニやビーフンといったチョット枠を越えた商品展開を行なっており、また、袋のパッケージに限らず、カップ麺としても販売されており、日本で見る出前一丁よりも幅広い商品ラインを取り揃えています。
今回は、スーパーで販売されているカップ麺となっている「出前一丁」を買い揃え、食べ比べしてみることにしました。
カップ麺となっている「出前一丁」には、下記7種類があります。
- 麻油味
- 黒蒜油猪骨湯味
- XO醤海鮮味
- 日式猪骨濃湯味
- 鶏蓉味
- 牛肉味
- 特辣猪骨濃湯味
出前一丁「ごま油味」麻油味
では、早速、出前一丁の原点であろう「麻油味」つまりは「ごま油味」から食べてみようと思います。
ちなみに、香港製造「Made in Hong Kong」とのことなので、安心して食べることが出来そうです。
カップのフタを開けて見ると、色々とスープと具やらが出て来ました。
早速、取り出してみます。
カップの中には、
・サラミっぽい感じの形をした「焼き豚」
・ネギの緑色と玉子の黄色が目立つ「かやく」
・粉末スープ
・出前一丁には欠かせない「ゴマ油」(よく見るとゴマラー油だそうで)
の4つの小袋が入っていました。
粉末スープと焼き豚、かやくを入れて、お湯を入れ、3分ほど待ちます。
そして、「ゴマ油」を入れます。ゴマ油の良い香りがプーンッと漂い、食欲をそそります。
元祖出前一丁なだけに、冒険することもなく、間違いの無い味です。醤油ベースのスープに、ごまラー油の香りがよく合います。
サラミみたいな焼き豚は、正直なところ、お飾りなだけで、特に旨くもなく不味くもなく。
出前一丁「黒ニンニク油トンコツ味」黒蒜油猪骨湯味
次は、「黒蒜油猪骨湯味」
黒ニンニク油トンコツ味 です。
カップの中には、
・謎肉と玉子、ネギの入ったかやく
・粉末スープ
・味の決め手っぽい「黒蒜油」黒ニンニク油
と袋が3つ入っています。
黒ニンニク油はおそらく九州・熊本ラーメンで香味として用いられる焦がしニンニクを使った香味油の「マー油」。どんな味になるのかがすごく気になります。
白いトンコツスープの上から、その黒ニンニク油を入れていきます。
香港のトンコツスープって、全般的に薄い気がするのですが、この出前一丁もしかり。
でも、この黒ニンニク油が入ることで、味がこってりしてきて、なかなか食べ応えのあるラーメンになりました。
出前一丁「XO醤海鮮味」
続いて、XO醤が入っていて、香港っぽいオリジナルの味付けを期待出来る「XO醤海鮮味」を食べてみます。
ちなみに、「XO醤」は1980年代後半にペニンシュラホテルにある広東料理レストラン「嘉麟楼」の料理長が考案した貝柱を始めとする乾物を主原料とする調味料です。
カップの中には、
・謎肉のかわりにカニカマっぽいものとネギが入ったかやく
・粉末スープ
・味の決め手「XO醤」
が入っています。
XO醤と言えば、上海レストラン「夜上海」で、ひたすらXO醤だけを食べていたのを思い出します。
お湯を入れて、3分経ったので、フタを開けて、XO醤を入れます。
XO醤に入っている貝柱の海の香りがプーンッとしてきます。
香りだけではなく、味の方もXO醤の海鮮風味が効いていて、ピリッとした辛みの後味で、ついついお箸が進んでいきます。
出前一丁「日本式トンコツ濃厚スープ味」日式猪骨濃湯味
次は、「日式猪骨濃湯味」日本式トンコツ濃厚スープ味です。
これは、どうやら、独自のアレンジは特に加えらていない日本のトンコツラーメン味そのもののようです。
カップの中には、
・粉末スープ
・かやく
・液体スープ
・秘製日本式高菜
が入っています。
お湯を入れて、3分。
まずは、液体スープを入れます。
次に、秘製日本式高菜を入れます。
この高菜、フリーズドライなどの処理のされていない高菜で、しっとりとした質感を保っています。なんだか、ご飯と一緒に食べても美味しそうです。
スープは普通のトンコツ味ですが、最後に入れた高菜が良いアクセントとなって、なかなか美味しい味に仕上がっています。
これ、正解です。
出前一丁「鶏スープ味」 鶏蓉味
「鶏蓉味」鶏スープ味の出前一丁です。
カップの中には、
・鶏ミンチっぽい謎肉とネギ、玉子が入ったかやく
・粉末スープ
・液体スープ
が入っています。
液体スープを入れて、さっそくいただきます。
塩ラーメンのような感じであっさりとした味付けです。
出前一丁「牛肉味」
続いては、「牛肉味」の出前一丁です。
カップの中には、
・謎肉とネギ、玉子が入ったかやく
・粉末スープ
・牛肉と醤油味の液体スープ
が入っています。
液体スープを入れます。中国の麺屋さんで食べる牛肉面の油の色が広がっていきます。
中国の牛肉面と同じなのは、スープの色合いだけではなく、味も中国の牛肉面の味がかなり再現出来ていました。ちょっとクセのある味ではありますが、悪くない味かと思います。
出前一丁「激辛濃厚トンコツ味」特辣猪骨濃湯味
最後は、「特辣猪骨濃湯味」激辛濃厚トンコツ味の出前一丁です。
カップの中には、
・謎肉とネギ、玉子が入ったかやく
・粉末スープ
・液体スープ
が入っています。
液体スープを入れます。と、ここでむせぶような辛味の匂いが広がり、それと同時にスープの表面にも赤いそして辛い油の色が広がっていきます。
商品名に「濃い」トンコツスープ味と謳っているのですが、あまり味の濃さは感じられず、トウガラシ油の辛味成分が舌につくだけの、あまり味わいを感じられない仕上がりとなっていました。
「出前一丁」カップ麺の味ランキング ラブライフ香港調べ
ということで、「出前一丁」のカップ麺の味を比較してみましたが、ラブライフ香港編集部内で協議した結果、次のようなランキングとなりました。
【1位】XO醤海鮮味「XO醤海鮮味」
香港っぽさ ★★★
こってり感 ★★★
おいしさ ★★★
総合:9ポイント
香港らしさ満点でしかも深みのあるXO醤がラーメンに相性抜群です。お土産のチョイスはこれで決まり!?
【2位】日式猪骨濃湯味「日本式トンコツ濃厚スープ味」
香港っぽさ ★☆☆
こってり感 ★★☆
おいしさ ★★★
総合:6ポイント
日本式とうたっちゃうあたりが香港ぽい?高菜がなかなかいけてます!
【2位】黒蒜油猪骨湯味「黒ニンニク油トンコツ味」
香港っぽさ ★☆☆
こってり感 ★★★
おいしさ ★★☆
総合:6ポイント
こってり感しっかりのニンニク油が聞いています。なかなか食べごたえあり。
【4位】麻油味「ごま油味」
香港っぽさ ★☆☆
こってり感 ★☆☆
おいしさ ★★★
総合:5ポイント
オリジナル味は安定の味。日本でも食べれてしまうお味なので、パッケージでのみ、やや香港らしさを感じることができるのではないでしょうか。
【4位】牛肉味「牛肉味」
香港っぽさ ★☆☆
こってり感 ★★☆
おいしさ ★★☆
総合:5ポイント
中国で食べる牛肉面の味をしっかりと再現出来ています。味付け的にも悪くはありません。
【6位】鶏蓉味「鶏スープ味」
香港っぽさ ★☆☆
こってり感 ★☆☆
おいしさ ★★☆
総合:4ポイント
あっさりとした食べやすさがあるものの、個性がやや見劣りします。
【7位】特辣猪骨濃湯味「激辛濃厚トンコツ」
香港っぽさ ★☆☆
こってり感 ★★☆
おいしさ ☆☆☆
総合:3ポイント
こってりトンコツの旨味が辛い味でかき消され、なんだか味気ない後味を感じさせます。ちょっと残念。