「世界一安いミシュランレストラン」と呼ばれ、美味しい飲茶点心を楽しむことが出来る「添好運」の深水埗(シャムソイポー)店まで行ってきました。2015年のミシュランガイドでも、「添好運」深水埗店はミシュラン一ツ星を獲得しています。
この添好運點心専門店は、ミシュラン三ツ星レストランの香港フォーシーズンズホテル「龍景軒」で点心チーフを務めていた麥氏が、2009年3月に旺角に1店舗目をオープンしたのが始まりです。(現在、旺角は閉店)
添好運點心專門店は庶民的な値段で一流ホテルレストランの味を楽しめることで、すぐに人気レストランとなり、現在では中環(セントラル)、深水埗(シャムソイポー)、北角(ノースポイント)、大角咀(タイコッチョイ)、將軍澳(シェックンオー)の5店舗を展開しています。
なお、2015年のミシュランガイドで、深水埗・大角咀・北角の3店舗が、星一つを獲得しています。
ちなみに、以前に行った中環(セントラル)店は、未だ星無し。アクセスがよくて良いんだけどね。
▼世界一安いミシュラン星付きレストラン「添好運點心專門店」で楽しむお手頃点心 (2011年)
昼過ぎでもまだ行列が出来ている添好運
平日の昼過ぎ3時過ぎに添好運點心專門店 深水埗店までやって来ました。お昼ご飯の時間も過ぎているし、観光地から外れている深水埗だし、並ばずに入れるだろうと思っていたのですが、目論見は見事に外れ、店頭には人だかりが出来ていました。
店頭には受付カウンターがあるので、人数を伝えて、受付番号をもらいます。だいたい20組待ち。
店頭で番号を呼ばれるまで待ちます。ちょっと暇なので、回りをキョロキョロ。
添好運の店頭には、こんな感じの大きな、いかにも香港!という看板が突き出ています。
この看板はよく見ると、いくつもの細いワイヤーが出て、看板を支えていることが分かります。台風が来た時に、これでしっかりと支える、というわけですな。それにしても、ワイヤーの数が多い。
ワイヤーは建物の壁にこんな感じで取り付けられています。結構、適当にエイエイッという感じで、針金をねじって終わっているような気がしないでもないです。
それと、下町の深水埗らしく、店頭の頭上には、洗濯物が干してあるのは、ご愛嬌です。
欧米からのお客さんもチラホラ。お客さんで満員の添好運の店内
30分ほどで、番号が呼ばれて、お客さんで満員の店内に入れました。店内は中環店に比べて、味のある内装となっていました。
あと、ミシュラン効果か、わざわざ深水埗まで足を向けて来られた外国人観光客の方もチラリホラリと見受けました。結構、分かり難いロケーションだと思うですが、すごいなぁ。
プラスチックの湯呑みとお椀、レンゲとお箸がセットされたテーブルに案内されました。高級レストランを期待する人にはがっかりかもしれませんが、格安な庶民価格で一流の味が楽しめるこのお店なので、これはこれで納得です。
注文はオーダーシートに記載の31種類から数量を書き込んで渡すオーダーシート方式です。オーダーシートには中国語の表記だけしかないのですが、英語併記のオーダーシートも用意されているので、店員の方に言って、もらうことも出来ます。
まぁ、文字だけではどれがどんなメニューか分かり難いですが、テーブルには写真付きのメニューが敷いてあるので、こっちを参考にするのもアリです。
写真に記載のメニューはこんな感じでした。
- 酥皮焗叉焼包(メロンチャーシューパン) 18香港ドル
- 黄沙猪潤腸(豚レバー巻きライスクレープ) 20香港ドル
- 香滑馬拉糕(蒸しカステラ) 16香港ドル
- 陳皮牛肉球(牛肉ボール) 16香港ドル
- 晶瑩鮮蝦餃(エビ餃子) 26香港ドル
- 潮州蒸粉果(潮州式餃子) 13香港ドル
- 鮮蝦焼賣皇(エビシューマイ) 26香港ドル
- 古法糯米鶏(鶏肉入りチマキ) 26香港ドル
- 杞子桂花糕(キンモクセイゼリー) 10香港ドル
- 煎臘味羅白糕(大根モチ) 15香港ドル
- 鮑汁鳳爪(鶏の手) 16香港ドル
- 鮮蝦腐皮巻(揚げ湯葉巻) オーダーシート記載無し
どのメニューが良いか分からなければ、とりあえず、 このあたりから注文すると良いのでは?
- 添好運點心專門店の看板メニューであるチャーシューメロンパン「酥皮焗叉燒包」
- エビがプリプリで美味のエビ餃子「晶瑩鮮蝦餃」
- 柑橘がほのかに香る食べ応えある牛肉ボール「陳皮牛肉球」
- 結構人気の蒸しケーキ「香滑馬拉糕」
ちなみに、注文の目安は、1人2品ほどがちょうどが程よい感じ。
まぁ、せっかく香港旅行に来たのなら、もっと頼んじゃうだろうけどね。
即叫即蒸。注文してから蒸します!出来立て添好運の点心
添好運の店頭には、「即叫即蒸」と書かれており、その意味は注文を受けてから蒸して出します!ということです。お客さんの回転も速く、お客さんの多いので、出来立て、作り立ての美味しい点心を食べることが出来るのです。
ということで、注文して待つこと数分。出来立てアツアツの点心が運ばれてきました。
韮王鮮蝦腸 ニラとエビ入りライスクレープ 22香港ドル
スベスベ、モチモチのライスクレープ、腸粉です。ちょっと甘めの醤油ソースをかけていただきます。中に包まれているエビもプリプリッで美味しい。
賽螃蟹春巻 卵白炒め入り春巻 20香港ドル
「賽螃蟹」という蛋白で蟹肉に似せて炒めて作る中華料理があるのですが、それを包んだ春巻きです。「賽螃蟹」自体は色々な中華レストランで注文した食べる程、好きな一品ですが、ここの賽螃蟹春巻もなかなか美味しい。カリカリッと黄金色に揚げられた皮と中にある卵白炒めのフワトロ感のコンビネーションが絶妙です。
香煎咖哩牛肉包 カレー牛肉焼き饅頭 16香港ドル
表面をカリッと焦げ目をつけて焼かれたふわふわのお饅頭の中に、牛肉カレーが入っています。伝統的な点心という訳ではなく、ちょっと珍しいので頼んでみました。香港ではウイグル料理レストランで人気のお店もあるので、ちょっとメニューの幅を広げてみました、という感じの実験メニューという感じでしょうか。
そつなく美味しい。モグモグ。
瑤柱金菰鮮肉角 ホタテと豚肉の揚げ餃子 22香港ドル
これも珍しいので、注文。
杞子桂花糕 キンモクセイゼリー 10香港ドル
最後はキンモクセイゼリーで〆ました。キンモクセイの香りが口の中に広がります。甘さ控えめで爽やかなデザートでした。
道に迷っちゃうかもね。添好運へのアクセス
「添好運」深水埗店へのアクセスを紹介します。結構、ランドマークになる建物とかないので、分かり難い、説明し難いですが、頑張っていきましょう!
まず、最寄りは、地下鉄MTRの赤い線 荃湾 (チュンワン)線の深水埗駅です。香港の電脳街、秋葉原的存在として紹介される下町です。
一番、お店に近い出口はB2出口です。
ちなみに、胡麻ういろうのようなデザート「芝麻糕」で有名な駄菓子屋 「坤記糕品」が出口を出てすぐ側にあります。
地下鉄MTR 深水埗駅 B2出口を出て、そのまま直進します。
直ぐに、「福栄街 Fuk Wing Street」と交わります。この交差点を右に曲がります。
このまままっすぐ進めば、「添好運」深水埗店までたどり着けます。
3分ほど直進すると、横断歩道が見えてきますので、渡ります。
横断歩道を渡ると、遠く向こうの方に「添好運點心專門店」と書かれた大きな看板が見えてきました。
と、駅を出てから、10分ほど歩いて、「添好運」までたどり着けます。ほんと、目印になる建物もないので、覚え難いですよね。逆に、食べ終わってから、駅に戻る時に、道に迷ってしまいそうですね。
▼ 深水埗と言えば、近所にど!ローカルレストランの「中央飯店」で飲茶もいいかもね。
中央飯店が初めての人に教えてあげたいちょっとしたこと。