【トマトラーメン】 (蕃茄牛肉麺:訳すと「トマト牛肉麺」)。なかなか日本では馴染みのないメニューですが、香港人には人気のメニューらしいです。
香港の家庭では「薯仔蕃茄湯」というトマトとじゃがいものスープがよく作られたり、火鍋にトマトベースのスープが登場していたり、香港人は何故かトマト入りスープがお好き。そんなトマト大好っ子香港人が考案したこのトマトラーメンは、香港を代表する飲茶に並ぶ、香港の味の一つと言っても過言ではないかと思います。
で、今回はトマトラーメンがとっても人気で、開店から閉店までたくさんの人が絶え間なくやって来る香港島・上環にある勝香園という大排檔 (ダイパイトーン:屋台の意味)までやって来ました。
牛バラ麺で有名な「九記」(カレー牛バラ麺を食べたいです。)のお向かいにあるテントに大きなテーブルがいくつか並んでいる吹きっさらし同然のお店です。
かなり開放的な雰囲気です。
結構、分かりにくい場所にお店はあります。でも、お店の近くまで来ると、かなりの行列が出来ています。
なんで、こんな小汚い屋台に何故?という思わんばかりです。
吹きっさらし同然のお店なのに…
で、15分ぐらい行列に並んで、ようやく順番が回ってきました。
かなり長~いの行列を作っているだけのこともあって、相席は至極当然、というよりも、相席率100%です。
では、早速メニューを見てみましょう。
んー、なかなかベトベトです。
早速、名物のトマト牛肉麺(蕃茄鮮牛肉麺)と、猪扒脆脆(ポークチョップ・かりかりバーガー)を頼むことに。
あと、周りのほとんどのお客さんが頼んでいる「鹹檸七」(レモンの塩漬けのセブンアップ割り)も頼みました。この人気っぷりは、かなり期待できます。
まず、運ばれてきたのが、「鹹檸七」。
プラスチック・コップに入った塩漬けレモンと、普通のレモンスライス。そして、ソーダ。
ソーダをコップに入れて、飲むんですな。
で、ひとまず「鹹檸七」が完成。
では、いただきます。
………orz
んー、結論。
ソーダはそのまま飲むのが一番です。
(でも、こうやって飲むと氷がなくて、ぬるい…orz)
わざわざ、甘い飲み物にしょっぱいのが入ってくる感覚を美味しいと香港人が判断しているのが、正直なかなか理解できません。
ここで気づいたのが、「鹹檸七」の七。セブンアップの商品名「七喜」(チャッヘイ)の「七」なのに、出てきたのが「スプライト」(雪碧:シュッピッ)。メニューに偽りありです。
まぁ、「スプライト」も美味しいのでどっちで構いませんが…
で、次にやってきたのは、水煮トマトのざく切りとクニクニっとした(香港独特の)不思議な柔らかさの牛肉がたっぷりのドンブリ。
待望のトマトラーメン(蕃茄牛肉麺)です。
でもって、早速、その具に隠れている麺をすくいあげてみると、、、これはまさしく、「あ~らよっ♪出前一丁」に間違いありません。
出前一丁は、香港の全ての茶餐廳、食堂において高級なインスタントラーメン(大体追加料金で2香港ドルぐらい必要)としてブランドを築いています。
では、いただきます。
んー、煮込まれたトマトのとろみと旨み、そしてほのかな酸味がアクセントとなり、食欲をそそるイケテルスープになっています。
そして、お肉もありえない柔らかく、クニクニしています。このお肉の感覚は香港独特です。日本では体験したことが未だかつてありません。
肝心のお味の方もなかなか行けてます。
あと、派生したメニューも多数あり、
・トマトラーメンの目玉焼き載せ
・トマトラーメンの出前一丁の替わりに、香港独特のふにゃふにゃマカロニ入り
・トマトラーメンの牛肉の替わりに、餐肉(スパム)入り
などなど、多数メニューにあります。
パンはコシのあるフランス系で、名前に謳っている通り、カリカリに焼いていて、いい食感を出しています。
今回は、猪扒(ポークチョップ)を選びましたが、蜂蜜かりかりパンも人気のようです。
次回は、こちらも試してみたいと思います。
総合的な感想ですが、「んっ?」というメニューもあり、メニューもベトベトですし、それなりメチャクチャ美味しいという訳でもありませんが、面白いので是非一度行ってみると面白いと思います。
ただ、あそこまで行列が出来るほどかというとそうでも…と思うのですが、屋台で食べるという環境や体験が気分を高揚させ、多くの人を集めるんでしょうね。
次のトマトラーメンは、水煮ではなく、生トマトを使っている星座冰室(尖沙咀)の馳名蕃茄麺を予定しています。
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