せっかく香港に来たら、飲茶の点心も食べたいし、お粥やワンタン麺も気になるし、香港独特の喫茶メニューも本格的な中華料理もよくばって試してみたい!という気持ちありますよね。
点心メニューなら地元レストランの午前からお昼、お粥やワンタン麺なら麺粥専門店、喫茶メニューは茶餐廳、本格的な中華料理なら地元レストランとそれぞれ食べたいものに合わせて行く店を変えないとならないのですが、これだけの種類のメニューを何でもござれで取り揃えていて、そして手軽に入れるという条件を満たしてくれる広東レストランが尖沙咀にある海港城(ハーバーシティ)にあるとのことで、ちょっと行ってきました。
そんなオールマイティなレストランの名前は「廣東茶居 Canton Deli」。
海港城(ハーバーシティ)にある港威商場(ゲートウェイ)の3樓にあります。スターフェリー乗り場からは離れているブロックになり、中港城からの方が近かったりします。
木の茶色をメインした内装で雰囲気があって、なかなか奇麗な店内ですね。
店内の多くは、4人がけのテーブルやボックス席がほとんどで、大きな円卓はお店の奥の方に数テーブルほどでした。オフィスビルにあることから昼休みに食事にくる人をメインにするので、3-4で座れるテーブル構成になるんでしょうね。
昔の香港では鳥かごを持って散歩する人が点心を食べる間に鳥かごをぶら下げておける店が点在していました。
そんな昔のお店をイメージしたデザインなのか「廣東茶居」の店内の天井からは鳥かごをぶら下げて飾られています。
他のレストランだと中国茶の急須は丸くて白くてずんぐりむっくりしているのが一般的なのですが、「廣東茶居」の急須はちょっと背が高い六角形。持ち手が籐になっていたりして、昔の茶館という雰囲気を醸し出していて◎です。
メニューの種類がたくさん有りすぎて、どれにしようか?、というウレシイ悩み
鳥かごのイメージが表紙となっているメニューには、
- 前菜13種類(ぴーたんとショウガの前菜:36香港ドルとか)
- スープ12種類(特製フカヒレスープ268香港ドルとか、今日のスープ48香港ドルとか)
- お魚料理24種類
- お肉料理24種類(牛肉と野菜炒め85香港ドルとか、鶏肉とカシューナッツ炒め85香港ドルとか)
- お野菜料理24種類(ゆで野菜40香港ドルとか)
- 麺13種類(ワンタン麺42香港ドルとか)
- お粥13種類(ピータンと豚肉粥36香港ドルとか)
- 焼き飯とか焼きソバ30種類(福建炒飯98香港ドルとか)
- デザート16種類(杏仁豆腐26香港ドルとか)
- 飲み物23種類(スイカジュース28香港ドルから紹興酒300香港ドルなどなど)
と種類をたくさん取り揃えていて、どれにしようか、と悩むのが必至です。
ランチから豪華にツバメの巣を使った二人で398香港ドルの「大厨推介必食套餐」(マスターシェフのオススメセット)があったり、一般的な広東料理をアラカルトで選べてスープもついてる「超値招牌小菜套餐」(お値打ち看板料理セット)は二人用で268香港ドル、四人用で458香港ドルもなかなか魅力的です。
やっぱり飲茶点心メニューも食べたいという香港旅行者の心の声を汲み取ってか、点心のセットメニュー「滋味點心套餐」もありました。
選べる点心4種類とお肉とお野菜のお料理、そして、麺かお粥を選び、デザートもついて、四人で428香港ドル。なかなかお手頃に楽しめる価格でウレシイですね。
点心を心行くまで思いっきり食べたい人には、39種類の点心がズラーッ並んだオーダーシートから好みの点心をアラカルトで注文することも出来ます。
メニューには日本語もバッチリ併記されているので安心して注文できますね。
メニューに並ぶ点心は、菠蘿叉燒包(チャーシューのパン包み)、筍尖蒸蝦餃(蒸し海老餃子)、韮王鮮蝦腸粉(海老のライスロール巻き)、蜜汁叉焼腸粉(チャーシューのロール巻き)、豉汁蒸鳳爪(鶏の足の黒豆ソース蒸し)、香滑馬拉糕(蒸しカステラ)、蛋黃千層糕(カスタード・ケーキ)などなど。
ひと通りメニューを見終わり、「超値招牌小菜套餐」(お値打ち看板料理セット)の四人用を注文することにしました。
まずは、「蟹肉粟米羹」(蟹肉とトウモロコシのスープ)。
ベタに定番スープのチョイスとなりましたが、トウモロコシの甘さと食感とスープの塩味がイイ感じで相まってなかなかスターターにちょうどいいスープでした。
次に出て来たのが、「葱油鶏」(葱油がけ茹で鶏)。
いままで食べた他のお店と違って、葱がオニオンスープのタマネギみたい。お店によって、同じ名前のお料理でも違うもんですね。
そして、「金銀蛋灼時蔬」は、鹹蛋(塩漬け卵)と皮蛋(ピータン)の野菜の煮浸しがやってきます。
次は、「芥蘭炒牛肉」(ガイランというお野菜と牛肉の炒め)。
ガイランの歯ごたえがいい感じでお箸とご飯が進む一品でした。
そして最後に「ジュジューッ」という香ばしい音と共にやってきたのが「漁香茄子煲」(茄子と肉そぼろの炒め)。
熱々のところを「ハフハフ」いただきます。これもご飯と合う味付けで美味しい!
デザートは別腹。 香港スイーツを追加で注文!
ここまで食べて、十分おなかも一杯になってきましたが、やはりデザートも外せない、ということで、デザートを追加で注文することにしました。
まずは、香港で食べるデザートの代表格「香芒布甸」(マンゴープリン) 28香港ドル。
一緒に出されるミルクをかけていただきます。
そして、マンゴープリンの好敵手「楊枝甘露」(マンゴーと八朔、そしてタピオカのデザート)35香港ドル。
この白いのは、「杏仁豆腐」26香港ドル。
日本の杏仁豆腐にように表面がツルツルではなく、ざらざらツブツブ。杏仁の名の如く、ちゃんとアーモンド粉が入れば入る程こんな感じになるようで、日本ではなかなか食べれない本物の杏仁豆腐です。
ただ、フルーツが缶詰フルーツそのものなのが残念。
日本ではあまり見かけないこの黒いデザートは「什果涼粉」(ミックスフルーツと漢方ゼリー) 26香港ドル。
黒い色のゼリーは漢方ゼリーなので、ほんわり苦いんです。まさに良薬口に苦し、を地で行っています。
そして、こちらもトッピングの缶詰フルーツが残念。
缶詰フルーツ以外は、平均点を上回るレベルで十分満足しました。
地元の食堂喫茶店「茶餐廳」でしか目にしない、甘く濃い味が独特な香港式ミルクティー「奶茶」(ナイチャー)がドリンクメニューにあるなど、麺にお粥、一品料理、スープ、中国デザートなどなど、広東レストランに粥麺屋、茶餐廳が一同に集結した品揃えで、まるでファミリーレストランのようでした。しかも味も悪くない。
アフタヌーンティー(下午茶)の時間だと、5種類の麺か粥からひとつを選んで、12種類の点心から2つ選べるセットが42ドル、というセットもあって、なかなかお手軽価格で香港グルメを楽しむことが出来るみたいです。
お手軽価格に気軽に入れる良い雰囲気の店内ですので、気軽に香港グルメを楽しむには打ってつけのレストランでした。
廣東茶居 Canton Deli【閉店】
尖沙咀廣東道17號海港城港威商場3樓3303號舖
Shop 3303, 3/F, Gateway Arcade, Harbour City, 17 Canton Road, Tsim Sha Tsui
2613 9889