春、啓蟄の日。そう、打小人の日。

啓蟄の日。打小人の日。
2019年3月5日

最近、香港は暖かく春めいてきましたが、なんだか嫌なことがあったりしませんか?そんなあなたにとって、大切な日、「啓蟄の日」、そう、「打小人(ダーシュウヤン)」の日がやってきます。

「啓蟄の日」は24節季の一つで、2019年の今年は、3月6日(水)にあたります。

「啓蟄の日」になると、お天気も暖かくなり、雨が降ることも増え、 春の雷が冬眠していた虫たちを起こし始めます。実際に、3月6日(水)は天文台が雷雨の予想をしているそうです。

「啓蟄の日」に近づく3月に入ると、湾仔ワンチャイと銅鑼湾コーズウェイベイの間にある、鵝頸橋の高架下に多くの人だかりを見受けられるようになります。集まった人々は専ら「打小人」を目的としています。

「打小人」(ダーシュウヤン)とは?

啓蟄の日。打小人の日。
「打小人」で賑わう「鵝頸橋」

24節季の一つとして、啓蟄の日には、季節も良くなり、冬眠から目覚めてきた蛇、ねずみや虫たちを、お香を焚き、白虎を祭ることで、駆除することになっています。広東省と香港では、それが、白虎の力を以って、小人(悪いやつら)をやっつける、ということに徐々に変わっていきました。そして、啓蟄は、悪いやつらをやっつけ(打小人)、白虎を祭ることで、悪運を払い、すっきりした気持ちになり、万事上手くいくことを願う日となっています。

啓蟄の日が「打小人」を行うには、一番最適の日と言われていますが、実は一年を通して、どの日も「打小人」することが出来ます。「打小人」は霊などを呼び易くするために、薄暗い場所で行う必要があります。香港で「打小人」するメッカは、冒頭で紹介した「鵝頸橋」です。「鵝頸橋」は高架下ということで薄暗いことはもちろん、三叉路になっていて、邪気が溜まっているので、「小人」を制御しやすい場所となっているらしいです。「鵝頸橋」には、だいたい50香港ドルで、あなたの替わりに代打で「小人」を叩いてくれる、限りなく普段着のプロの巫女さん的なおばさんが年中常駐しています。

「鵝頸橋」には、平日よりも週末のほうが5、6倍の人が巫女おばさんに「打小人」してもらうためにやって来るそうです。よくあるお願いごとは、仕事の成功や家庭円満だそうです。

これであなたもできる「打小人」の儀式

啓蟄の日。打小人の日。

「打小人」の儀式には、「小人衣紙」「五鬼紙」黃色の紙で作ったトラ、豚肉と観音様の像が必要です。まず、ロウソクをつけ、祭壇に捧げます。そして、「小人衣紙」に「小人(嫌なヤツ)」の名前を書き込みます。でも、別に、特定のやっつけたい対象を書かなくても構いません。特定の対象を書かない場合は、身の周りにいる「小人」を未然に追い払うお願いとなります。

啓蟄の日。打小人の日。
ハイヒールでぺちぺちと「小人紙」を叩く!叩く!

次が、「打小人」の儀式における一番の見せ場です。巫女おばさんが靴の裏で「小人衣紙」を打ち叩きながら、「あなたの嫌なヤツの頭を叩いて、息が出来ても、息を通させない・・・」 といったような念仏的な言葉を唱えます。

そして、豚肉でなでた紙のトラの口の中に挟み、トラに咥えさせます。その後、「小人」の紙を燃やします。そして、最後に巫女おばさんが赤色の「貴人紙」を燃やし、筊杯を投げて、一連の「打小人」の儀式が完了です。

2019年 今年の「打小人」のトレンドは?

啓蟄の日。打小人の日。

昨年は、女性が旦那さんの浮気相手を「小人」として叩いてもらうことが多かったようですが、今年は、仕事関係の人にトレンドが変わったそうです。愛人が去った後は、ターゲットが嫌な同僚や上司に移り、「小人」として叩いてもらっている、ということでしょうか。

まとめ

啓蟄の日とは、「打小人」といって、嫌なヤツを、靴でぺちぺちっと叩く日です。