円高の波がやってきており、今年は海外旅行のチャンスかもしれません。
だいたい香港ドルがいくらくらいだと「お得」だと言えそうでしょうか。
そこで、香港ドルの基礎知識や過去の値動きと2019年の香港ドルの動きを探ってみたいと思います。
香港ドルは米ドルと連動しています。
香港ドルは貨幣相場を米ドルと連動させる「ドルペッグ制」をとっており、米ドル為替とほぼ同じ値動きをします。中国元とは違っているのを意外に感じる方もいるかもしれません。
香港ドルの動きと、米ドルの動きを比較してみるとこんな感じ。
上記の通り、同じ画像を並べたのかと思うほど、香港ドルが米ドルと連動した動きをしていますね。
ちなみに、人民元の同じ期間の相場は下記のようになっています。
香港ドル’04年6月から’19年1月の値動き
さて今回、香港ドル相場の’04年6月から’19年1月の値動きをみてみようと思います。
過去には1香港ドルあたり、最低10円を下回っていた頃(円高)から、最高16円を上回っていた時期(円安)があります。
大幅上昇をしたり、大幅下落をする背景に何が起きていたのかを探ってみました。
- リーマンショック…2008年〜(円高要因)
- 民主党政権…2009年〜2012年(円高要因)
- PIIGS問題…2010年(円高要因)
- アベノミクス登場…2012年年末(円安要因)
- QE3縮小…2013年12月に縮小が決定(円安要因)
- 米利上げ期間のドル高水準…2015年(円安要因)
- 中国・米国経済懸念、原油下落…2016年1月(円高要因)
- EU離脱問題…2016年6月(円高要因)
- トランプ氏勝利…2016年11月(円安要因)
- 米中貿易戦争 …2018年以降、2019年1月も集束の様子が見えて来ず(円高要因)
これを、チャートに当てはめてみました。
世界的にマイナスな出来事があると、円高になりやすい。
日本以外の国で、経済が下落するようなマイナスの出来事があると、世界中の投資に使われている資金が、リスク回避をしようと日本円に集まってくるので円高になりやすいと言われています。
つまり、世界のどこかの経済大国がゲンナリしているニュースが流れると「円高で海外旅行安いぞ、わーい!」なタイミングになるということですね。
それとは対照的に、米国の経済が好調だというニュースは、円安を促すことになります。QE3の縮小の決定〜利上げ期間の円安ぶりが分かりやすいですね。
また、円安対策を狙ったアベノミクスの登場での期待値が大きかったことも伺い知れます。超円高時代の収束は、海外旅行勢には残念ですが、日本の景気の為には大事なことだったでしょう。
ちなみに超円高時代、多くの香港人が「日本円高すぎて日本に行けない。悪いことしてないのにすごく割高にお金かかるの悲しい。早く円安になってほしい。」という愚痴をこぼしていたものです。その後、円安化が進むと、LCCも登場し、多くの香港人が喜び勇んで日本旅行に行くようになったのは日本の皆さんも街中で体感しているかもしれませんね。
ここ2〜3年は1香港ドル13円〜15円の間で推移
2016年以降、香港ドルはだいたい13円〜15円で変動していますので、高く見積もっても、1ドル15円で旅行代金を見積もっておけば余裕がありそうです。
そして、13円に近づくほど、お得になる!ということですね。
この記事を書いている1月19日の香港ドルは13.9円となっており「まさに円高でお得」な時期であると言えます。ウェルカム香港!
2019年の見通しは、どうなるでしょう?
目下、米中貿易摩擦やイギリスのEU離脱問題など、日本以外の国で経済が不安定になっています。その時々のニュースで大幅な円高にも大幅な円安にもなりやすい情勢と言えそうです。このため、今年一年は香港に来るタイミングで円相場をしっかりチェックしておくのが重要になりそうです。
円安になってしまったら、香港での高価なお買い物にはご注意くださいね。そして円高だったら、ぜひたくさんお買い物して美味しいものを食べて香港を満喫しましょう!
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